(HIStoryに収録されている曲のいくつかについてマイコウ自身が語ってくれています。自信のない所は灰色で注釈をつけます。) 正直に言うと、このアルバムが古い曲ばかりの物になるのは嫌だったんだ。 これはGratest Hitsアルバムなんだけど、僕にとってはほとんどのGratest Hitsアルバムは退屈なんだ、それに、僕は創造を続けたいしね。 新しい曲は前と全然違うよ。それらは自伝的で、つまり僕の心から出て来たんだ。僕自身なんだよ。 もはや「僕の曲」じゃないんだ。今、それらがみんなと関係していると感じる手段なんだよ。 (it's the way I feel they belong to everybody now) ■Scream 叫ぶ(scream)ことしか出来ない時もあるよね。(笑)こんな風に思った事はないかい? 溜まった物を、ただ出しきりたいだけだ。人は聞いて、自分たちの為に決めるべきだね。(People should listen and decide for themselves.) ■Childhood 僕たち個人の歴史は子供時代から始まる。"Childhood"は僕の人生の反影なんだ。何年も前、僕がもっと若かったころのね。 そして、これは僕が子供のパフォーマーだったことによる、みんなと違った生活の中で感じた痛みや、喜びや、夢見る事や、心の冒険についての歌だ。 僕はステージに生まれた。そして、"Childhood"は僕の鏡、僕の物語なんだ。 ■Earth Song オーストラリアのホテルに居るときに、この曲を書いたことを覚えている。 僕は、地球という惑星の苦境のとてもたくさんの痛みと、苦しみを感じていた。 そして、僕にとっては、これが地球の歌なんだ。 なぜなら、自然は、人間の地球への誤った管理を必死で補正しようとしていると思うからだ。 そして環境のアンバランスと、たくさんの環境問題が続けば、地球は痛みを感じるだろうと僕は思うし、 地球は傷ついていると思う。 また、この曲は地球のもたらすいくらかの喜びの歌でもあるよ。 でも、これは人々に地球の声を聞いてもらうチャンスだと思っているんだ。 それが"Earth Song"なんだ。そうやって出来た曲だよ。 オーストラリアでのツアーの時に、突然降って来たんだ。 ■Stranger in Moscow Stranger in Moscowは、僕がデンジャラスツアーでモスクワに行ったときに書かれた。 僕にとっては不慣れで、陰鬱で、孤独な時間だった。 泊まっていたホテルの外は、叫んでいるファン達の顔の海だった。 だけど、僕は部屋のなかに居て、凄く孤独な気分だった。この惑星に残った最後の人のような気分だった。 歌の中で僕はこう言っている。"ひとりぼっちで、心の中が冷たいとき、どんな気持ちがするだろう" そして、こう言うんだ。"それはモスクワに不慣れな人のようだ" こんな風に感じたんだよ。 モスクワの人々は今まで会った中でも一番素敵な人たちの一部だったし、コンサートも大成功だった。 だけど、その日は、その日だけは、いつもと違う気持ちだった。 そしてこの曲が僕の元にやってきたんだ。そうやって書かれた曲だよ。 ■The Girl Is Mine ソロアーティストとして録音した全部の曲の中でも特にお気に入りのうちの一つは、多分この"The Girl is Mine"だね。 なぜなら、ポールマッカートニーとの仕事は、本当にエキサイティングだったから。 僕らは文字通り楽しんだ。いっぱいおせっかいをやいて、遊んで、お互い物を投げ合って、冗談も言った。 ただただ楽しかった。それに、僕らは実際、曲と歌を一緒に録音したし、そのときの映像も持ってるんだよ。だけど、公開する事はないよ。 いつか少しだけ見せるかもしれない。 ■Thriller 僕が今まで作ったなかで一番楽しいショートフィルムは"Thriller"だと思う。 モンスターになるのが大好きだったんだ。(笑) なぜなら、全く別の誰かになるチャンスを与えてくれるからだ。 マスクの下に隠れて、自分の体や、自分の気持ちの一部を出していながらも、違うキャラクターに隠れるのはすごく楽しかった。 それに、これを作るのは僕に取ってスリリングだった。 ダンスや、全てのモーフィング、僕たちがやった全ての楽しい事…すごくよく覚えているよ。 ■Billie Jean 僕が凄く幼かった頃、10歳ぐらいの時は、兄弟たちと一緒にThe Jackson Fiveとしてツアーをしていたんだ。 そこでこんなイカれた作り話を聞いたんだ。(笑)つまり、ある女の子達が、僕の兄さんたちと関係をもって、子供を産む予定だと主張して来たんだ。本当は何も無かったのに。(These girls woud claim my brothers hand relationships with the, which they didn't and that they were going to have their children) すごくおかしくて、狂っていると思った。それで、数年後に、このBillie Jeanと名乗る女の子が現れたんだ。 彼女はいつも僕の家の門の前に立っていた。それで僕は門の外側を運転すると、彼女はこう言うんだ。「これが私たちの車の鍵よ。」「これが玄関の鍵なの。」 僕が、彼女の子供の実の父親だと言ったんだ。決して何もしていないのに…それでこの曲が浮かんだんだ。 サビの歌詞は「ビリージーンは僕の恋人じゃない。ただ、そうやって言い張っているだけさ。その子供は僕の息子じゃないよ」だからね。 そうやって書かれた曲だよ。 (おわりです) |