本などの感想

マイケルジャクソン観察日誌

※現在発売されている「マイケルジャクソン全記録」はこの著書と大まかには同じ内容です。
マイケルジャクソン観察日誌というタイトルの本の感想文。
原題は、MICHAEL JACKSON The Visual Documentaryです。
「観察日誌」って言葉から、小学校低学年の時にやらされた、朝顔とか、クラスで飼ってる昆虫とかのレポートを思い出した。
こういうタイトルだと、まるでマイコーが夏休みの研究課題かなにかのような扱いを受けてるみたいでちょっとわくわく。

内容は、観察日誌というより記録帳に近いような。
何年の何月何日に何をしたかっていう内容が、簡潔にひたすら羅列してある。
しかも、直接マイコーがやったことじゃなくて、
シングル発売日、各国のチャート成績、塗り替えた記録、もらった賞、タブロイドにのった変な記事などの記録が半分ぐらいを占めている。
読み物というより資料。年表をもっと詳しくして、日表にした感じ。
あー。図書館に返すのもったいない。

■全体を通しての印象
マイコーは1年に3回はぶっ倒れている。
気胸だとか、のどがはれたとか、脱水症状とか。心配…
見た目の印象通り病弱なのか。でもあの仕事量なら当たり前と言うべきかも。

スリラー期ごろから、忙しい仕事の合間を縫って孤児院訪れたり、難病の子供の所へお見舞いに行ったり、団体に寄付金おさめに行ったりと、いわゆる慈善事業を数えきれないぐらい行っている。
音楽活動だけで想像出来ないぐらい大変だから、こういう事はたまにしかやってないだろうと思ってたけど、むしろどっちもメインみたいな人生。
体何個あるんだよ。意味分かんない。アメイジング。

持ってる記録が多すぎる。
スリラーの記録は言うまでもないけれど、
バドツアーのコンサートツアー史上最高利益(1億2500万ドル)
1枚のアルバムから4曲のナンバーワンヒットを出した初めての歌手。(バド)
ハリウッドの”ウォークオブフェイム”に2つの星を刻む唯一の人。(J5として、ソロとしての二つ。)
デンジャブカレスト公演のコンサート1回につき払われた額が史上最高の2000万ドル

ジャーメインて時々電波な発言するな。
ジャーさんと組んでたプロデューサーにマイコーがアイデアを求めたら、
ジャーさんが怒って、
91年6月に「僕だってマイケルみたいになれたんだ。タイミングと運次第でね。」てタブロイド紙に語ったそう。

ブラホワのビデオが抗議されて問題になった事に何となく納得がいくようになった。
今までずっと「良い子のお手本」だった人が突然あんな事やりだしたらびっくりするだろう。
でも、30過ぎになってまで「良い子のお手本」でいるのは無理がある。
私はマイコーの優等生でたまにダサいところが大好きだけど、
彼なりに表現したい事があるならばなんでも受け入れるし付いていきます。

93年の疑惑の間って、そんなに悲惨な状況じゃなかった事が分かった。
アルバムは売れまくるしツアーは大繁盛だし、
不利な証拠も全然見つからないし(無罪だから当たり前)、民衆の支持率は高いし、
金目当て裁判だから刑務所に入るリスクも薄かっただろうし、
まだ完全に和解してないのに結婚するしね。
それでもメディアは過激報道をやめなかったし、マイコーにとっては本当に辛かった事も分かる。
ネバランから自己弁護してるマイコーの映像は、オレンジのシャツ着てて、相変わらず美しいんだけど、
表情とか声とかがずっと苦しそうで、みてるこっちも直視出来ないほど辛くなる。
でもこの疑惑がなければヒストリーは無くて、ヒストリーが無ければ、私はファンじゃなかったかも知れないんだよな…

■知らなかったまめ知識
マイコーのペットの名前。
ジャバー(キリン)、ルイ(ラマ)、マッスルズ(蛇)、バブルス(チンパンジー)、アンクル・トゥーキー(カエル)、スパンキーとミスタービル(犬)、スージー(ウサギ)、ジェニー(ダチョウ)
ちなみにこれらは86年の11月に商品化(ぬいぐるみか何か?)されたらしい。
全盛期って凄いな。(笑

タチアナのフルネームは、タチアナサムツェン
初めて知った。いっつもタッチーって呼んでた。

BADからのシングルで一番売れたのがマンミラ(年間5位)

リミアロのビデオは地味にいろいろな賞を取っている。
90年のグラミー賞で最優秀短編音楽ビデオ賞
89年11月、USA today誌で年内の最優秀ビデオに選ばれる等

Liberian Girlは「ピラミッドガール」てタイトルに成る予定だった。
どっちでも良いかな。ビラミッド~の方が印象に残りやすいけど、奥ゆかしさがない。

■ビクツアのチケット制度
このツアーを最後にマイコーは完全にソロになるので、
事務所は最後の荒稼ぎとばかりに結構酷いチケットの売り方をしていたそう。
例えば、4枚以上じゃないと買えないとか、やたら高いとか、申し込み制度が煩雑で、チケットが届くのも遅かったり、プロモーターがチケットの前金を溜め込んでたとか、そんな制度だったんだけど、
「お小遣いを貯めて来たのにこれじゃ買えない」ていうテキサスの少女からの手紙を読んだマイコーは、
プロモーターにあらゆる制度を取りやめるようにお願いしたり、変えてもらったりしたことと、
ツアーでもらったお金を全部チャリティーに寄付するということを宣言した。

■マイコーとペプシとコカコーラ
83年9月、ペプシはジャクソンズのスポンサーになる契約を結んで、マイコーはペプシのCMに出演してたわけだけど、
84年12月、ビクトリーツアー終了した時期に、ペプシがコカコーラの売り上げを初めて上回った。
この後にも先にも起こらない奇跡を起こしたのは他でもないマイコー。

93年8月25日ごろ、児童虐待疑惑の渦中に合った時、重い脱水症状でコンサートを何度かキャンセル。
26日、ライバル会社のコカコーラから「脱水症状?そんなときはいつでもコカコーラを」という広告コピーが発表される。
まぁ、よくできたブラックジョークかもしれないけど、弱りまくってる人間にやることじゃないと思うんだ。誕生日も近いのに…
アメリカンジョークの嫌な面が良く現れている。

93年11月14日、ペプシがマイコウと契約終了したことを発表。
ファンは「もうペプシ買わない」と怒る。
2ヶ月後にコカコーラの売り上げが20%伸びる。
マファンて凄いな。バカだ。マイコーバカだ。

■その他印象に残ったこと
84年の5月某日、泊まったホテルの従業員の制服に一目惚れして、それをもらった。
その後ホワイトハウスで大統領に会う時にその服を着てったらしい。
写真みたらきらきらの軍服で、確かにマイコーの趣味に合いそう。
この頃から軍服にハマりだしたね。

BADの曲がグラミー賞をとれなかったのはレコード会社の事情もあったらしい。
「マイケルが賞を独占していてもおかしくなかったが、今年はA&MレコードとWEAレコードが優勢だったがために、ポールサイモンとスティングが受賞したのだ。
しかし、マイケルが「Man In The Mirror」を歌って、観客を虜にした時のこの2人の顔と言ったら。
驚き、おののいて、引きつっていた。2人はマイケルの才能に金縛りにあい、自分のそれと比べて、ただそこに立ち尽くすだけであった。結局、音楽業界につくかマイケルにつくかということなのだ。僕はいつだってマイケルにつくね」(88年グラミー賞に関するジョナサンキングの発言)
確かに、あんな凄いパフォしておいて違う人が受賞するのは不自然だわ。

バドツアーでイギリスに滞在中、31歳の誕生日の時、ホテルの外で祝ってくれるファンに答える。
カーテンにくるまって幽霊みたいな格好になってピースサインをしつつ、
メッセージ付きの紙飛行機を投げる。
「君たちがどんなに僕の事を思っていてくれるのかがよくわかったよ。僕は君たち一人一人の目を見て話をして回りたいけど、ちょっと恥ずかしいんだ。
変に聞こえるかもしれないけど、本当の事なんだ。
ほんとに君たちみんなを愛しているよ」
「どうか僕の事で、でっち上げられた妙な話を信じないで。
たまに泣いちゃうこともあるけど、君たちファンのお陰でなんとか我慢出来るんだ」
「カーテンにくるまって」「紙飛行機」「ちょっと恥ずかしい」「泣いちゃうこともある」辺りがとてもツボ。
泣いちゃうあたり、まだ若いんだなと思った。かわいい。

92年12月10日、デンツアで日本に来たときの言葉。
「子供の無邪気さは僕にとって、尽きる事の無い創造の泉であり、僕の源はここにあります。
これは、理性としての知性ではなく、驚きと魔法と神秘と冒険に満ちあふれた知性なのです。
そこには、愛、信頼、喜び、そして美しさがあります。
それは世の中を癒してくれるような知性なのです。」
今までの私は理性としての知性しか目に見えていなかったので、視野が広がった。
「驚きと魔法と神秘と冒険の知性」という言葉にピンときて、これを探求してみたいと思った。

ヒストリーの成功はマスコミにことごとく無視されたが、95年8月11日、ニューヨークタイムズに「ソニーの参加にある日本とアメリカのレコード会社の売り上げが2.2%上がったが、その大きな要因はヒストリーである」という記事がとても小さく載っていた。
会社全体の数字も動かすって…しかも、世界規模の大きな会社だぜ…すげぇよ。

95年12月6日、リハーサル中に倒れて入院。
12日に退院、16日に医者から年内はリラックスするように指示される。マイケルはフランスに飛び、ユーロディズニーを訪れる。
わろた。医者が完全になめられてるww

94年10月号のエボニー誌のインタビューで、リサマリーとの馴れ初め話をしているのだが、その中にこんな言葉が、
「僕はその頃(93年のスキャンダル)ツアー中で、まるでハルマゲドンの真っただ中に居るようだった。脳の中のハルマゲドンだ。」
ストモスの歌詞はここから来たのか。

デンジャブカレスト公演の様子はツアーの宣伝のために放映されたが、このツアーは寄付金と恵まれない人への人々の関心を集める事が主な目的で、
ブカレストは孤児院の不備が目立ち、子供達の悲惨な状況を訴えるのにちょうど良い場所だった。
ブカの映像がよく残ってるのはこういう事情があったからなのか…

■おもしろ邦題特集
帰ってほしいの(I Want You Back)
おしゃれな恋(We've God A Good Thing Going)
初恋のフィーリング(I Can't Quit Your Love)
ボクはキミのマスコット(I Wanna Be Where You Are)
恋は僕のやり方で(If I Don't Love You This Way)
僕はゴキゲン(Enjoy Yourself)
今日も夢見る(Dreamer)
青春のハイフェイ(Goin' Places)
夢見るレディ(Different Kind Of Lady)
あの娘が消えた(She's Out Of My Life)
それが恋だから(It's The Falling In Love)
暗がりに隠れている君(Someone In The Dark)

スリラー辺りの時代から変な邦題が無くなってとても悲しい。
タイトルは2通りあった方がおトクな気分だし、
ぶっとんだ翻訳てサイコーにゴキゲンじゃない?
訳詞にしても、翻訳にしても、はじけててダサくて愉快でたまらない言葉遣いの翻訳が絶滅してて残念。大好きなのに…
最近の訳詞って、奇麗に意訳してるけど説明的すぎるものとか、やたらヘタれてるのばっかりでつまんない。
それにしてもSomeone In The Darkの邦題なんて初めて知ってグッと来たぜ。

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