Bad
「スリラー」の売り上げ記録を超すために、洗面所の鏡に「一億」と書いた紙を貼り、自分からいろんなうわさを流して話題作りをしたりして、もしかしたら全部のなかで一番気合い入れたアルバムかもしれない。
BAD期のマイコーはものすごくエネルギッシュで、仕事量も半端じゃない。
でも、その一生懸命さは先が見えていない印象を受ける。闇の中をただがむしゃらに走っているような、そんなかんじ。
その様子は、ものすごくかっこよく映ることが大半だけど、某映画のように、思いっきり滑ってることもある。それもまたかわいい。
28歳なのに、妙に思春期っぽいのです。「この時期にしか歌えない」歌がいっぱいつまっています。
デンジャ期のマイコウがしっかりと地球を抱きかかえているのに対して、バドマは宇宙までぶっ飛んでいるイメージ。
だから、顔つきもなんだか宇宙的な時がある。なんだろう、目から独特のビームを放っているというか…
そんなバドマ、ファンに人気が高く、私も大好きですが、自分の中ではデンジャマやヒスマにはあっさり負けてしまうわけで…
30超してからがマイコー本番です。
このかっこいいジャケットは、SF撮影の時に撮ったもので、マイコウは元々この画像を使いたがったらしい。
私は最終決定の方が好きです。
ポーズもファッションも表情も抜け目のないかっこよさだし、
シンプルながら、赤黒白の対比、余白の面積もぱっちり。
そういえば、初めて見たときからうっすら写るマイコウの鎖骨が気になって気になって、
ファンじゃないときから見るたびに引き込まれてしまっていました。
このジャケが私をキモヲタの道に引きずり込んだのかもしれん。(笑
Bad
発表当時マイコーとプリンスというミュージシャンはいつも比較されており「マイコウは優等生、プリンスは悪」っていうイメージがあったようです。
どうしても「悪」の方が話題性がありますから、マイコウは何かをするたびに騒がれるプリンスがうらやましく思えて、(マイコウも嫉妬することってあるんだね。)
「ちっきょー、僕だってただの『おぼっちゃま』じゃないんだ!クールでイカれた悪なんだー!!!」
という、いかにもマイコーらしい発想から生まれた曲です。
The Way You Make Me Feel
力強いビートの、楽しい歌。
歌声、コーラスがさわやかで、何度でも聞けます。ほんとに好き。
機嫌がいい時に歩いていると頭の中で再生されたりする。
グラミー賞パフォーマンスのスローバージョンはかっこよすぎてびっくした。
Speed Demon
二番が終わった後の、「Speed demon,you're the very same one~」の所が好き。
いきなり高音になって、その声がめちゃくちゃかわいくてー。
そして、その後の「Go!Go!」では、うさぎちゃんと一緒に踊る姿が脳裏で結びつき、そのかわいさに鼻血が出そうになります。
一度、夜行バスに乗ってディズニーランドに行くとき、着く前のバスの中(朝の3時ぐらいで真っ暗)でコソコソと聞いていた覚えがあります。真夜中に乗り物に乗りながら聞くとハマる。
Liberian Girl
初めて日本訳された歌詞を見たとき、「(あなたは)どんな真珠よりも美しい」ていうフレーズ(原曲では"more precious than any pearl")があり、最初に目に留まったフレーズです。
pearlという単語が出てくる歌ってあんまり無くて、(Jackson5に"Mama's Pearl"という曲がありますが)
大体、美しさの例えとしては、ダイアモンドとか、エメラルドとか、金とか、バラとかを使うんだろうと思っていたので、
敢えて「真珠」を選んだセンスに惹かれたのかもしれない。
どこまでもシンプルな形で、光の反射を押さえ、華やかさでは劣りながらも、他の宝石に引けをとらないミステリアスな存在感をもつ真珠。
この曲もそんな魅力があります。
歌詞は短く、独特の音色をかなでる楽器の音は最小限で、大衆が飛びつくような刺激はないけれど、
毎日聞いてもいいくらい、作り込まれていて、崇高な魂が宿った曲。
柔らかめの歌い方は、吐息とささやきと地声が絶妙に混ざりあって、凄く繊細です。
1番の終わりに"I love you liberian girl"っていうフレーズがありますが、
girlの前半は地声、後半は吐息になってる。何度でも聞いてしまいます。
最後にもgirlのすっごい奇麗なコーラスがありますが、鳥肌立つぐらい好き。
プロモーションビデオはいろんな意味で華やかだけどね…(笑
本気でSF作ったらどうなるのか、一度でもライブで歌ったらどんな感じなのか、気になります。
Just Good Friends
スティービーワンダーとのデュエットです。
彼は「I Can't Help It」を作曲した方でもあります。
しっかしこの歌、I Can't〜とは全然違う曲ですね。。
曲が始まった瞬間に、
「なんななんなーなーなー!ほっほ〜〜!」
「し〜らんめ。し〜らんめ。」
すごく楽しそうという事だけ、伝わってきました。
二人にはずっと仲良しで居て欲しいものです。
Another Part Of Me
この宇宙的なサウンドがマイコーらしい!エネルギッシュなボーカルはBAD期ならでは!
ロックからクラシックまで、いろんなジャンルの音楽があるけど、こんな不思議な音にハマるなんて、予想できなかったわ。
元気な声を聞いてると、シャキッとなります。
マイコウの博愛心が現れた歌。惑星全体の命を自分の一部として考えられる懐の広さがかっこいい。
Man In The Mirror
本当に本当に、単純で、明快で、それでいて奥が深い曲。
この曲を知った中1の時から、何度も聞いていますが、聞く年齢、時間帯、気分によっていろんな気持ちになれる。
マンミラ聞くおすすめの時間帯は、夕方です。沈んで行く夕日を見ながら聞くと胸が熱くなります。
あと、体調が悪くて寝込んでいるときも絶対に聞きます。すごく励まされるんです。
多分歌詞が良いからとか、そういうのじゃなくて、曲全体が、人の魂の根本を揺さぶるような力を持ってるからだと思っています。
歌いだしから、後半のシャウトまで、体全体で表現している感じ。
さっき、歌詞が良いからじゃない~みたいな事を書きましたが、歌詞も良いんですよ!
世界を良くしたかったら、自分の生き方から変えましょう。という内容。
ファン、非ファンに関わらず、この事を知っているか否かは、人生に大きな影響を及ぼすと思う。
人生の中で、嫌な気持ちとか、不満な気持ちになる事は何度かあるし、理由は自分にも、他人にもあったりして、一概には言えないけど、
「どうせこうなる運命だったんだ。」とか、「あいつのせいなんだ。」って思うよりも、
「自分が変わる事で少し良くならないだろうか。」と見方を変えたほうが、建設的な人生を送れるし、自分の為にも良いと思う。
作詞作曲は「I Just Can't Stop Lovin' You」でデゥエット相手のサイーダギャレットさんです。
I Just Can't Stop Loving You
この曲では二人の声が重なって聞こえます。
優しさ加減とか、柔らかさ加減とかが、ぴったりで、すごく幸せな気分になれる。
Dirty Diana
トーンの低いギター音がクールでいいです。
この曲の歌詞に合う泣きそうな声で、ドラマチックに歌い上げていて、
聞いているとこっちも熱い気持ちがこみ上げてくる。
最後の方で「だいやぁな、やぁな、やーな・・・・っっきゃも〜〜〜っ」ってびっくりするぐらい弾けたあと、また低いギターの音に戻して、テンションを下げるところが大好き。
Smooth Criminal
薄暗くて怪しい匂い。緊張感とスピード感がある曲。
低い楽器の音や、マイコーの繊細な歌い方が聞き手を飽きさせない。
Aメロの低い声も、サビの高くて奇麗なコーラスも大好きで、細かい工夫がたまりません。
Leave Me Alone
このアルバムの一番最後に、今まで無かったメディアへの批判を含む曲があるのは注目すべき所だと思う。
メロディーも聴きやすく、ただただ「ほっといておくれ!」と解放を願う彼のメッセージが引き立っています。
しかしタブロイドやマスコミへの対抗曲と知らずに歌詞を読んだ時、私は、笑い転げてしまいました。
頭をさげて「愛してる」なんて言わないでくれ。いやだ。
ほっといてくれほっといてくれほっといてくれ・・・