Invincible

invincible

第一印象は、なんかパッとしない消化不良な感じだった。
でも聞けば聞く程、味が出てくる、ちょっと大人っぽいアルバム。何年でも楽しめますね。
曲ごとに、声がびっくりほど変化する所もいとをかし。
Dangerous同様、満足するまで作り込めたんだろうなっていう雰囲気。
お子さんが生まれてから初めてのアルバムで、アップテンポの曲でも、バラードの曲でも、すごく幸福感が伝わってきます。
マイコー、変わったなぁ…幸せそうだな…ほんとに良かった…
だが、またすぐに厄介な事が起こるんだよね。波瀾万丈すぎだろ!

Unbreakable

堂々としたベースや、マイコウの力強く、重みのある歌い方から、揺るぎない自信が伝わってきます。
歌詞かっこいいなー。
これ、ステージでパフォしたら魅力が倍増しただろうな…。

Heartbreaker

彼女は僕を騙して、もてあそんでる。僕もそれに気づいているのに、離れられない…
そんなデンジャラスな香りのする曲。
コーラスと、音遣いが本当に好きです。
奇麗で、繊細で、それでいて鋭い。尖ってる!!
「I never thought that I would」から「say I was the man that got away」までのバックコーラスがすき。声が透き通っていてすごく綺麗。
あと、最後の方の音遊びもかっこよくて大好き♪

Invincible

ベースの「プルルル」って音(分かりにくい)は、始めて聞いたときにびっくりしました。
この曲、マイコウの歌い方が最高です。とくに後半。
妙に力入ってるんです。「くぅゃむぉんなぁ~ぅ」とか。
そう思ったら突然「はぁ~~~い」とか超高音出してくるし。
変だけど、ハマる。

Break Of Dawn

マイコーが、こんな…こんなっっっ!!
うっかりジャネさんのアルバムに入ってても気づかないような歌詞を書くなんて!
ねちっこい歌詞とは違って、曲調、コーラスはすっごく爽やか。

Heaven Can Wait

こっからスピーチレスまでの流れは神。
ゆっくりだけど、低音が効いた音がかっこいい。最初はなんと言ってもサビのコーラスに心を奪われたけど、
聞く程に大好きな要素が増えて行く。サビ以外の歌い方も、ささやくような声で、丁寧だからじっくり聞けるし、
時々入る女の人のハモりが、良い調味料になってておいしい!
リラックスできるけど、ダンスも付けられそうだし、細かい工夫がどれもぴったりハマってて、器用な曲ですね。

You Rock My World

かっこいいのに、ビートは落ち着いていて、上品な感じが良いです。
あと、「you to call mine」と震えるコーラスで、余韻を残した終わり方も好き。
一つ一つの音、メロディー、歌がマイコーらしさ全開でにんまりしてしまう

Butterflies

初めて聞いたとき、2番の「I caress you」から「Oh baby」までのトーンの高さにびっくりした。とても2000Watts歌ってる人とは思えない。マイコウってすげぇ!
サビはすっごく和みます。
音って、空気の振動から起こるものなのだけど、サビきいてると、細い振動の一つ一つが耳をくすぐる感じで、すごく気持ちがいい。
"you give me butterflies"のところで、もう、頭がふわ〜〜んとなりますね。
ところで、この曲を何も聴かずに一人で歌うの、すごく難しいです。音取れない。

Speechless

ドイツで子供達と水風船合戦をした後、すぐに二階にあがってこの曲を書き上げたとか。
「言葉には表せない(Speechless)幸せ」。聞いていると私まで幸福な気分に酔ってしまいそう。
あったか〜い気持ちをこれでもかっ、これでもかというように表現した歌。
最初、微妙だなと思ったアルバムの中で、唯一初めて聞いた時から大好きになった。
バイオリンやハープの奇麗な音とか、マイコーの天使みたいに優しくて、抑揚の大きい歌声に、感動しっぱなし。
マイコーのファンになって14年が経った時、結婚式の入場シーンで念願のSppechlessを流しました。

2000 Watts

ゆるゆる気分からここで一気に流れが変わる。かっこいい!
あれ?これ、マイコーの声?と耳を疑うくらい低い声が聞けます。この曲のためにマイコーはボイトレをしたそうです。
ボリューム上げて、電圧上げて、盛り上がろうぜ!!て感じで、結構男臭い歌。(笑

You Are My Life

あなたのお陰で救われた。ありがとう…。
そんな感謝の気持ちを素直に表現した曲。
一つ一つのフレーズを、丁寧に歌い上げる感じが良い。
no more tears, no more pain, cuz you love me
の所なんか、たまらんよぅ。
マイコー幸せなんね?満たされてるのね?あたしもうれじぃ…
そんな気持ちになります。
最後の壮大なコーラスが素晴らしい。

Privacy

雰囲気ガラっと変わってダークでかすれた声に。表現の幅広すぎる。
おもーい音の中に、カメラのシャッター音を上手に埋め込んでいるところが、センスいいなぁ。

Don't Walk Away

初めて聞いたときはそんなに感動しなくてスルーだったのに、
突然夢の中で聞こえて、起きたあと、「何だろー良い曲だよなーマイコーの曲じゃなさそうだな…」と思いつつ、調べてびっくり。神のお告げ!!
その後ハマりますた。
「行かないで…」て懇願するマイコーの声が、ほんとに切なくて、心がこもってるもんだから、
聞いているこっちも泣きそうになってしまう。
以前の失恋ソングとちょっと違うなって思うのは、悲しみの中にも、温かさがあること。
She's Out~とか、Who is itは、もう本当に悲しくて、そのまま冷たくなっちゃいそうな感じだったけど、
今回は熱い涙が込み上げてくる感じで、表現されている感情も、ちょっと違うような気がする。

Cry

歌詞はとっても深いけど、そういうの意識しなくても、聞いているとただただ癒されます。暖かくて優しい曲。
「I'm gonna need some kind of sign」の「I'm」が色っぽい。「はぁん 」って。
あと、最後の方の「ほー」がいつもと違って脱力系でフクロウみたいでおもしろい。

The Lost Children

家族のため、恋人達のための歌はたくさんあるけど、行方不明の人への歌はあまりない。
だから、この歌は、いなくなった子供達へ捧げるよ。

初めて聞いたときは、Lost Childrenの訳を見て、北朝鮮に拉致された子供のような状況に対しての歌なのかな?と思ったけど、
なんか違うような気がして、いろいろと考えてみた。
アメリカで「行方不明」の子供ってどれくらいいるのだろうか。誘拐事件が頻発してたりするのか?
既に亡くなった子供の事を言っているのなら、"and wishing them home"っていう歌詞は不自然な気がする。
魂が家に戻ってくるとかそういう概念があるなら別だけど、ユダヤ教もキリスト教もそんな考えじゃないしなぁ。
それに亡くなった子供達への歌ってそんなに珍しくないんじゃ?

それとも、親がいなくて養子にとられている子供の事をいってるのだろうか。
だけど、もし子供を捨てるような親だったら、そっちに帰る事が望ましいとは考えられないし、
義理の親子でも温かい愛情で結ばれていれば、問題ないよね。

"the lost children"って何だろう…と悩んでいた時、マイコーが、このアルバムが出る少し前に、オクスフォード大学でスピーチしていた内容を思い出した。
現代の先進国の子供の状況について、「無償の愛がそそがれず、放っておかれるために、実は多くの子供達が、自分の力だけで成長していかなければならない。」
「富も、成功も、奇麗な服も、かっこいい車も全て手に入るけれど、心はやるせなさに満ちている」
「放っておかれるという形の虐待。親は帰宅しても頭の中はまだ仕事場にある。
子供達は与えられる感情のかけらで間に合わせているだけ」
と、警告していた。

これを参考にして、自分なりの解釈をしてみた。
lost childrenは、物理的に居なくなった子供というわけじゃなくて、「心の居場所を見つけられない、迷っている子供」という風に考えてみたらどうだろう。
マイコーが当時真剣に問題視していた、現代の子供達の満たされない気持ちや、安らぎのない社会にも当てはまるテーマだし、
"Home with their fathers,
Snug close and warm, loving their mothers
I see the door simply wide open
But no one can find thee"
の辺りも自然に受け止められる。家には両親がそろっていて、子供達は、見つけて欲しい!!助けて欲しい!!って言ってるのに、気づいてもらえない。そんなもどかしさ。
それで、マイコーは、「彼らが家に帰れますように…」と願う

Whatever Happens

哀愁ただよう、ムーディーな曲。
新しいジャンルなのに、完成度高い。さすがマイコー!
たたみかけるような"whatever whatever whatever"みたいな所とか、
最後の「しゃららら、うーしゃららら」とか、すごく好き。

Threatened

歌詞が、ホラーです。怖いよこういうの私苦手なんだよ。でもマイコーはこういうの好きそうだよな…
めっちゃ怖い映画も平気なのかしら。
細かい音の工夫がたくさん。マイコーの趣味に走った曲。