Access Hollywood (2006)

以下の内容は、2006年11月2日にアメリカで放送された「Access Hollywood」のマイケルジャクソンとビリーブッシュのインタビューの和訳です。
Youtubeで動画が見れますので、合わせてみると分かりやすいかと思います。
当時マイコーはアイルランドに拠点を置いて"Off The Wallのように" 原点復帰した、音を楽しむ素朴なアルバムを作ろうとしていました。
インタビューで流れるシンプルな音を聞くと、彼の死後にリリースされた"Michael"や"Xscape"とは全然違った作品をイメージしていたのだろうなと思います。
翻訳に自信が無いところには灰色で注釈を付けています。

ビリー:マイケルはアイルランドに我々を迎えてくれた。マイケルの様子を見るためにね、なぜなら彼はスタジオに戻ったからだ。
King of Popに再びスポットライトはあたるのだろうか?

マイケルは、これが正式なインタビューでないと強調した。
彼は僕たちに、壁に止まったハエのようになって欲しいと思っている。
彼と同じ気持ちで、私たちも接しよう。
もし、カメラやマイクが彼の個人的なスペースに向かえば、彼にとって悪い結果になるだろう。

だから、これを念頭において、私たちは、ただカメラのスイッチを入れることだけに同意した。

(新しい曲をBGMにして、スタジオに居るマイケルの映像に切り替わる。ビリーとBlack Eyed Peasのウィルアイアム(Will.I.Am)と一緒にアイルランドの屋敷を歩き回っている。)

ビリー:さて、これはいわゆる調査的任務というやつなわけだが、君は(マイケルを指差して)音楽作りに戻る事を決意して…

マイケル:(笑いながら)止まった事なんてないよ…。僕はいつだって曲を書いてるんだ。そういうことだよ。

ビリー(ナレーション):落ち着いて、戻る準備が出来ている。

(マイケルが笑っている映像に切り替わる)

ビリー:(ウィルに向かって)さあ、聞いてみよう。

(ウィルが、マイケルの為に準備していた曲をかけ始める)

ビリー(ナレーション):これが、Access Hollywoodが5000マイル以上も旅をしてこのダブリンの郊外にある古風なアイルランド風の屋敷(映像が映し出される)に着いたときに見た、マイケルジャクソンの姿だ。
この石造りの邸宅は、レコーディングスタジオとしてたてられた。(The stone manor is built to rock with astate of the art recording studio.)
だが、マイケルがここに居る事を選んだ理由は、このエメラルドのように美しい風景にある。

(屋敷の敷地内にいるビリーの映像に切り替わる)

ビリー:この敷地内で行われている事は、たくさんの運動、ウォーキング、そして乗馬だ。
マイケルは朝起きて、子供達のためにオートミールのポリッジと、果物の朝ご飯を作る。
ここでは全ての食べ物が有機栽培だ。
驚くべき事に、全てが大規模で贅沢になされるレコーディング産業界のP.T. Barnumとして知られているこの男は、実に根本に返ったタイプの人間である。

(スタジオ内のマイケルの映像に切り替わる)

ビリー(ナレーション):マイケルは新鮮な音を探している、そしてBlack Eyed Peasのリーダー、Will.I.Amがそれの持ち主だ。

(ウィルと、音楽に合わせてリズムを取るマイケルの映像に切り替わる)

ビリー:ウィル、僕らは少し前にもしゃべっていたわけだけど、君はツアー中のバスで電話を受けたんだよね?誰かが「マイクからだ」と言って…

ウィル:俺は「やめろ、ふざけるのはよせよ」という感じだった。聞いてなかったからね。
誰かが冗談を言っているんだと思った。

ビリー:そうすると、それはまさに…赤ん坊の手探り歩きみたいなものなのかい?仕事仲間や一緒にやる仕事が何になるのかを調べるのは…

マイケル:うん、そうだよ。

ビリー:どうしてウィルにしたんだい?

マイケル:なぜなら、彼は素敵で、革新的で、自信にあふれたすばらしい音楽をしてると思うから。
一緒に仕事をしたら面白いだろうなと思って、それかただ単に、どれだけ二人が起こす化学反応が…素敵になるか見てみるだけでもいいと思った。

ウィル:これは、俺にとって夢が現実になったようなもんさ。

ビリー:(マイケルに向かって)ウィルは君のアドバイスをよく聞くかい?

マイケル:(頷いて、微笑みながら)うん。僕たちは…僕たちは、えっと…

(ウィルが邪魔をする、マイケルは笑う)

ウィル:俺は…誰もがKing of Popのアドバイスを聞かなきゃだめだ。

(ビリーが笑う)

マイケル:僕は音をとって来て、波形データ(microscope)に直して、僕たちがどのようにそれの特徴を操作したいかについて話し合う事が好きなんだ。

ビリー(ナレーション):ウィルは、何か新しい物をテーブルの上に持って来た。マイケルの古い曲を流したままで。

ウィル:(流れている音楽についてマイケルに向かって)Living "Off the Wall" with them kind of string(後半がよくわかりません。Living off the wallは、「はめを外して生きる」という意味)

マイケル:あぁ、そう、そうだよ。Off The Wall、うん。



ビリー(ナレーション):もし、マイケルが聞いた物を気に入ったら、彼自身で手を加える。
だが今は、二人(マイケルとウィル)は会議をし、音を盛り込んで織っていく-何層にもわたって。

マイケル:僕たちは技術的な才能があるっていう振りをしてるんだ。

ビリー(ナレーション):彼の技術に関する知識を疑ってはいけない。
彼はレコーディングスタジオの仕組みを知っている。それに、僕たちの新しいデジタルカメラも…

(Access Hollywoodのスタッフからもらったカメラを持っているマイケルの映像)

マイケル:素敵だね。カメラの中で編集ができるんだ…

ビリー:映してみてよ。

マイケル:すごく…

ビリー:操作できる?

マイケル:あ…よく分からない…できた。うん。(ビリーにカメラを向ける)

ビリー:君は技術の…

マイケル:うん。カメラは大好きだ。

ビリー:気に入ったかい?

マイケル:うん。気に入った。素敵だよ。(カメラを切って、スタッフに返す)
一つ買うといくらになるの?

スタッフ:6000ドルです。

マイケル:すごい!

ビリー(ナレーション):だけど、マイケルを一番感動させたのは何だろう?ウィルの音楽だ。

(音楽が止まるまで頭でリズムをとるマイケルの映像が流れる)

ビリー:これをどう思う?

マイケル:リズムがとっても良い…

ウィル:なるほど。

マイケル:コードが好きだ。君のやった事がすきだよ。

ウィル:これは…クラブで大受けするな。(That's a "Club Banger")

ビリー:そうか…

ウィル:みんなこういう呼び方をするんだ。

(再び音楽が流れる。ウィルとマイケルが音楽に合わせて動く)

ビリー:ウィルのビートは聞く人に影響を及ぼし、熱狂的で、マイケルが自分自身で加える事ができないものだ。

(マイケルがスタジオの別の場所に行き、少しステップを踏む映像に切り替わる)

マイケル:(ビリーに向かって)もう十分撮れた?

ビリー:いや、永遠に君を追い続けるよ。僕にそんなことを聞くなんて… (I could go forever Michael. You don't wanna ask me that michael)

(Part2)

ビリー:昨日、僕の独占的なスタジオ訪問のPart1では、色んな マイケルの映像を放送した。
彼は慎重に言葉を選んだ。しかし、スーパープロデューサーのウィルアイアム(Black Eyed Peasのメンバー)がビートを放てば、マイケルは生き生きとするんだ!

ジャクソンが戻って来ていることに対して僕にはなんの疑いもない、だけどどのように?
驚く事に、彼はそれについてあまり考えていなかったようだ。

(スタジオ内の映像に切り替わる)

ビリー:スリラーよりビッグな作品はなかった。今までで一番ビッグなアルバムだよ。
(スリラーのビデオが流れる)
もしこれを振り返って第二章を作ったら…

マイケル:それは良い考えだ。

(ビリージーンの映像に切り替わる)

ビリー(ナレーション):マイケルがスリラーの世界を再び訪れる事を想像してみよう。リミックス、DVD、ウェブにあふれ返る情報。
世界で一億枚近く売れている世界一アルバムで、世界は限界まで盛り上がるだろう。 (The sky's gotta be the limit with the biggest selling albm with nearly 100 million copies worldwide)

(スタジオに戻る)

ビリー:これを聞いたのは初めてなのかい?言い換えると…この事について考えたことは…

マイケル:いや、そんな風に考えた事は本当になかったよ、でも、もっと考えてみるよ。
僕らはまだそのことを議論していないんだ。だけど、いくつかの点でやってみるよ。良い考えだね。

ビリー:ここの仕事仲間になった気分だ。

マイケル:うんうん。そうだね…

ビリー:信頼を得たね。

マイケル:そうだね。

ビリー:多分得たよ。

(マイケルとウィルアイアムが屋敷の周りを歩く映像に切り替わる。BGMはウィルた作った新しい曲)

ビリー(ナレーション):たった今、マイケルは創造することと、同じ物を創造しなおさないことに焦点を当てられている。
そして、ダブリンの郊外の長くのびた古風なアイルランド式屋敷の中の、まさにここのレコーディングスタジオが、マイケルがウィルと協力して、彼の音楽を次のレベルに持って行こうとしている場所だ。

(スタジオの映像に戻る)

ビリー:君は、再び作っている音楽のなかに、何か大きな物を見いだしているかい?もしくは、なにかが高まって行くのを感じる?
資金を出したり、もっと細かい事をして、より大きく大きくしているのかい?
(全体的によく分かりません。Do you see something big with the music that you make again, or getting that ground swell going?
Doing clubs and intimate things and getting it bigger and bigger and bigger?)


マイケル:あー…きちんとは言えないよ。今の段階では。

ウィル:ファンとして俺が直接答えられるよ…

(マイケルがウィルを指差す)

マイケル:どうぞ。

ウィル:これはビッグになる!

(マイケルが音楽に合わせてリズムを取る映像が流れる)

ウィル:音楽業界に衝撃を取り戻すためになにかが必要だ。
そして、衝撃そのものだけがそれを起こせる。
子供達の想像力を引き起こすエネルギー、例えば(その子供達というのは)、僕とか、ジャスティンティンバーレイクとかね。僕たちはみんなこのエネルギーの産物なんだ。(マイケルに向き合う)

(Don't Stop 'Till You Get Enoughのビデオが流れる)

だが、マイケルの様になりたいと熱望させられた人々について、どうおもっているのだろう?(But, what about those people Michael inspired to aspire?)
(ジャスティンの映像が流れる)

ビリー:マイケル、僕は君がジャスティンやそれと同類の人についてどう思っているか聞きたい。なぜなら、僕は、彼の事を今日では一番マイケルジャクソンに近い人物だとおもうからだ。
分かるかい?

マイケル:ジャスティンはすばらしい仕事をしてると思う。アッシャーもね。(微笑む)
良い事だよ。僕は彼らのやってることから活気をもらうし、逆に彼らに活気を与えてるとも思っている。とても素敵なことだ。
(終わり)

翻訳って難しいですね…少しでも参考になれば幸いです。

箇条書きで軽く感想。
■朝ご飯を作るマーさんを想像してワクワク。
■最近いたるところでメカに興味を示し、オタク気質を発揮しているマイコウ。(笑
「これいくら?」「6000ドル。」の後の「わ~お!」は「わ~お!(安すぎじゃね?)」の意味に100票。
■パート1の最後で、「I could go forever Michael」って言われたあとのマーさんが、ちょっと嫌がっていてかわいかった。
■ジャスティンよりアッシャーだろ。と思っていたら本当にアッシャー出して来た(笑